* 革屋の戯言かもしれませんが、お時間が許せば、読み進めてください・
長所
1.熱に対して強い(熱伝導も遅い)
2.劣化の進行が緩やかでおそい。。(耐用年数が長い)
3.手袋用・衣料などからヌメ革まで種類が多い。
ソフトからハードまで
4.手入れは大事ですが、修復もある程度可能
修復については、革製品の修復
5.体に馴染んでくる。
6.ダメージを受けても革らしいダメージで、それが味で修復も可能
欠点
1.製品製作時の歩留まりが悪い
一枚の革でも部位により繊維構造が違う.
生存期間、飼育状況なりの皺(シワ)やダメージ(傷)がある。
2.繊維のように重ねて裁断できない。
裁断時は、ダメージ部分などを確認しながら裁断
3.綿繊維や合成皮革などと比べると発色が悪い。
化成品のように半透明素材を作る事が出来ない。
「顔料(塗料)仕上げやフィルム張りの物は別」
4.耐水性が悪い
防水処理などを施している場合は別 (個人的には好きで無い)
5.(重い)牛革の場合、同じ面積・厚みで有るなら、他の素材と比べ重量が重い。
馬皮(ポニー・鹿革・カンガルーなどは別)
6.伸びが少ない。(これは長所でもある)
7.手入れしないと、保存状況によりカビが生える。
8.革製品も、化成品のようなべたつきが出る場合があります。それは皮自体では無く、塗装膜の問 題です。塗膜の劣化(ウレタンなど)塩ビ製品との接触などによる移行(可塑剤)です。化学繊 維のように製造時点から直ぐに劣化が始まり、数年で終わる事はありません。皮自体は、よほど 環境が悪くない限り、劣化は緩やかです。
繊維の説明
色々な繊維の詳細については下記リンクを
繊維の性質 (素材の性質)
**革の需要が衰えない理由
上記のように、今のカラフル・華やかなファッション性から考えると、欠点の非常に多い商品で す。しかし、皮の需要は益々増えています。
カーシートの需要は、年間2000万台
最近では航空機のシートも革張りに変わりつつ有ります。
理由は詳しく解りませんが、おそらく燃えにくい・手入れがしやすい・耐用年数が長い・補修出来る。などが理由でしょう。
欠点もありますが、総合力や皮らしさ(特徴)を考えれば問題ないのでしょう。
皮の歴史は古く、不適切かもしれませんが、5000年以前から利用されていた事はアイスマンの記述で、明らかです。太古から人間の体を守る物として利用されていた。
人体の保護
革はファッションとは別に、人体保護に適しています。
化成品は、個別の特製からすると革より優れている面も有ると思います。
革には、欠点も沢山有りますが、それらは我慢出来る範囲でしょう。
それに、革独特の味(靴クリームを塗って磨き再現された表情など)
手を入れる事によって、愛着が沸く。
買って数ヶ月で、クラック(割れなど)やベタつきが出たなども無いはずです。
重さも、適度でさほど気にならないでしょう。軽ければ良いわけでは無いと考えます。
それに手入れをしてやれば、ほとんど劣化しません。劣化しても味と考えれば許されるかも。
戦闘機やP3Cなどのシートは総て革です。皮より優れた物が他に無いのでしょう!
介護器具にも使われたり、骨折時のサポーターなどにも使われています。
火に強いなどの特製は、溶接手袋に皮が利用されている事で一目瞭然。
溶接手袋、(床皮が主)
溶接の火花(鉄粉)から手を守る。鉄材の角などに当たっても手を守る。
話は少しそれますが、最近の火災現場などを見ると驚きます。火の勢い燃え広がりの早さ、家庭用品の殆どが、石油製品で作られています。家電製品・カーペット・衣類・家具など火災に成ればそれらは、溶融して多量の有毒ガスを発生して燃え広がります。又消火も困難を極めます。
革は、不燃では有りませんが、直ぐに溶融引火などはしません。短い時間なら火の中を無傷でも通過できます。
***少し極端な例として、オートレース(コナリングに神がいた)などで見る革の使用、皮のつなぎがステータスなのか必須なのか、私はバイクに乗らないので判りません。
軽くて、カラフルなどを考えると、皮は不向きです。
画像で、お解りのように、レースでは、路面に膝や肘を接触させることがあります。
完璧な素材は無いでしょうが、革が信頼されていると思います。
着衣して体に馴染んだ感じが、好まれるのかもしれません。
消防訓練
消防士なども訓練では、革手袋着用(他の素材では、手に馴染まない)
ビルの上からロープで一気に下りるときなど、革手袋で無いと持ちません。
摩擦熱に化成品や綿グローブが持たないからです。
摩擦熱・耐久力をそなえる素材が、今のところ無い。
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